カビは内部まで 2015.11.03
打ち直しの依頼がありお客様宅に出向いた。そこでお客様から言われたのが、「押し入れの中が雨漏りし、布団にカビが生えた」と言うことだった。布団を見ると、生地にかなりの範囲でカビが生えており、私はこう伝えた。「多分中の綿の殆どにカビが繁殖しています」と。生地を外し中を見ると、カビが生えている所以外にもカビが繁殖し、それは布団綿の内部まで広がっていた。カビが生えている個所だけの綿を除いて、その他の綿を使う事も可能だが、匂いが取れる保証はない。カビは家中の湿った場所に生え、特に浴室は温床となっている。また、押し入れもカビの心配のある場所で、頻繁に使わない布団がしまわれている場合多い。吸湿材を入れておく置く事や、たまに押し入れを開ける事もカビを繁殖させない手法だ。一旦カビが生えればそれを食い止める事は難しく、作り直すことが一般的だが、作り直す際もその範囲が広がればカビは布団内部深くまで繁殖している可能性は高い。この綿を使い布団の作り直しも可能だが、カビ臭さは多分消えない。これを考えると、カビの生えた布団は処分した方が良い事が分かる。結局このお客様は新しいお客布団を作る事になったのだが、非常にもったない事をしたと言われていた。今回のケースは雨漏りが悪かった訳だが、そうでない場合も３か月に１度位年は押し入れの状態を確認するか、布団干しをされることをお勧めする。